どーも、好奇心の塊とまほーくです!
私はベンチャー企業で管理職をしていまして、色々と経験させてもらいながらも、日々勉強の連続です。管理職になると、自分のことだけではなく、部下のマネジメントも仕事なので、正しいことを教えられるように色々と知っておかなければなりません。
例えばビジネス用語。まだ若造の時代、こんなことがありました。
ここのKPIはどうなってる?きちんと追いかけられてる?
(け、KPIって一体…?連邦警察か……??)
今でこそ、私も当たり前のように使う用語になりましたが、若造の頃は全く意味が分かりませんでした。ネットで調べてみても、難しい言葉ばかり並んでいてさっぱり理解できない。
KPIはビジネス用語なので、あくまでビジネスでどんな意味で使われているかという解説のページばかりで、いまいち腹に落ちる例えが見つかりませんでした。もっと日常で理解できる方法はないものか……。
そこで今日は、同じように悩んでいる若手サラリーマンのためになればと、自分なりに日常の物事をKPIになぞらえて考えてみました。もし、KPIが理解できないサラリーマン同志がいれば、参考にしてみてください。
そもそもKPI(ケーピーアイ)って何?
KPIはビジネス用語ですが、正式にはkey Performance indicator、日本語だと「主要業績評価指標」と言います。何でもかんでも略語にする風潮はどうなんだ、と思うところもありますが、グッとこらえて、内容を見ていきましょう。
KPIを一言で説明すると、ある目標に対しての進捗度を数値で測ることです。
これだけだと、まだ何のことか分からないので具体例で詳しく説明していきます。まずはKPIを日常に落とし込んで設定してみましょう。
KPIを設定してみる
例えば日常生活において、「1年で12kg痩せる」という目標を立てたとします。
※KGI(key goal indicator)…重要目標達成指標。目指すべきゴールのことです。よくKPIと一緒に出てくるのでセットで覚えてしまいましょう。
その「12kg痩せる」という目標に対し、例えば運動をしようと考えました。でも、いざ運動しようとしても、目標が「12kg痩せる」という漠然とした状態では、何をどう運動すれば良いのか分かりません。ただ闇雲に体を動かすことになってしまいます。
(もちろん闇雲に動けばダイエットに一定の効果はあると思いますが、効率的と言えるかどうかは分かりません)
そこで、「1年で12kg痩せる」ために、「何をいつまでにどうすればいいのか」、の部分を細分化して、もう少し細かい中間目標として定めてみましょう。
大目標「1年で12kg痩せる」=つまり、月間で1kg痩せれば良い計算です。そこで
→中間目標①「1ヶ月に合計30kmジョギングする」
→中間目標②「1週間に鶏ささみを500g摂取する」
→中間目標③「エレベーターを使わず、階段を使う」
→中間目標④「1ヶ月に一度、恋をする」
という中間目標に分解してみました。
中間目標設定のポイント
この中間目標を設定する上でのポイントは、「ある一定の期間ごと」に「数字で進捗が測れる」要素であることです。この場合、1ヶ月で1kg痩せれば良いので、それぞれの中間目標の進捗を1ヶ月ごとに測ることにしましょう。
そして、もう1つ重要なことなのですが、「これらの中間目標の全てを100%達成すれば、最初に定めた大目標がクリアできるもの」にまで分解することです。
勘のいい方ならお気づきかもしれません。そうです、実は、ここで定める中間目標のことを「KPI」と呼ぶのです。
大目標を達成するために、それを中間の目標に分解することは、みんな感覚的にやっていることだと思います。ただし、上に述べたポイントが重要で、ここを意識するかしないかが、KPIをうまく設定できるかどうかの分かれ目です。KPIを作ったあと、これらのポイントがクリアできているか一度チェックしてみましょう。
上記の例では、中間目標①と②は問題なさそうです。しかし、③と④については数値がないので、少し分かりづらいですね。「できた」か「できなかったか」の二択で、1ヶ月の進捗を確認することはできそうですが、KPIとして追いかけるのにはあまり向いていないと言えます。
KPIの意味
ところで、KPIを設定するのにはどんな意味があるのでしょうか。
KPIの設定にはどんな意味があるのか知っておくことは、KPIを設定する上でも役に立ちますので、知っておきましょう。
進むべき方向が明確になる
組織が一丸となって目標達成するためには、KPIの設定が必須と言えます。もし、上司と部下で、目標達成のためのアプローチがバラバラになってしまっては、成果を測るどころではありません。KPIを一緒に定めることで、同じベクトルで同じ目標に突き進むことができるのです。
対策が立てやすくなる
KPIがあれば進捗を管理しやすくするので、達成度に応じて次の一手が打ちやすくなったり、軌道修正などを早めに行うことができます。先程の例で言えば、1ヶ月ごとに達成度を測ることで、ジョギングの遅れなどを把握することができますね。
ポイントは見える化です。数字で測れるものをKPIにした方が良いのはそういった理由からです。
達成の心理的ハードルを下げる
高い目標を目指す時に、あまりに先が見えないとモチベーションも下がってしまいがちです。今回の例で言えば、結果が出るかどうかも分からないダイエットを1年間続けるのは、かなりの忍耐が必要です。そこで、途中で測ることができる身近な目標としてKPIを設定することで達成へのハードルが下がり、少しずつ前に進むことができるようになります。
本来の目標を見失わない
上記のダイエットの例でいえば、「12kg痩せる」という本来の目標を意識しなくとも、とにかく定めたKPIを一心不乱にこなせば自然と12kg痩せられている、ということです。(そのようにKPIを組んでいるので)
いま自分がしていることに何の意味があるのか、本当に必要なのか、という疑問は何にでも付きまとうものですが、KPIを設定していれば、それが積み重なって元々の目標に繋がっていることを容易に確認できます。
KPIはたくさんあるほどいいのか?途中で変えてもいいのか?
KPIを意識するあまり、とにかく細かく分解して、あらゆる項目に目標を設定してしまう例があります。しかし、多すぎるKPIは、管理も複雑になり、追いかけるべき数字がどれか分からなくなる混乱を招いてしまいます。
本当に達成しなければいけないKPIは、いくつかに絞るべきですし、きちんと設定をすれば、いくつかに絞られるはずです。自身の努力で変更することができない要素はKPIに組み込む必要はありません。
また、途中でKPIを変えることについては、賛否あると思いますが、私は基本的に一定期間で変えても良いと考えています。なぜならば、現実的でないKPIを追いかけていても全く意味がないからです。
永遠に届かないKPIを追いかけるようなことになるなら、それは大目標の設定をそもそも間違えているか、KPIの分解が不十分です。現実に達成可能かつ、アグレッシブな数値を設定するのが管理職、マネージャーの腕の見せどころです。途中でKPIの設定に間違いがあると気付いた時は、その時点で正しいKPIを再度設定しましょう。
まとめ
「これらを100%達成すれば、最初に定めた大目標がクリアできるもの」として、「数字で進捗を追えるように定めた中間目標」がKPIです。
KPIを日々追いかけ、達成に励むことで、大目標のことを意識せずとも自ずと目標達成が可能です。
ビジネス用語を無理やり日常に落とし込んだ例えですが、KPIの考え方の本質の理解に繋がれば幸いです。是非、普段の業務や生活にも応用してみてください。
皆様のサラリーマンライフに幸あらんことを。
今回設定したダイエットのKPIはあくまで例なので、本当に痩せられるかは分からないよ!試さないでね!
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